【重要判例】最大判平7.2.22:ロッキード事件

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事案

当時の内閣総理大臣が、販売代理店商社である丸紅から、全日空にロッキード社製航空機の購入を奨励するように依頼を受けて5億円を授受したため、収賄罪で起訴された。

結論

航空機の購入を奨励した行為は、内閣総理代人の職務権限に属するから、収賄罪が成立する。

判旨

内閣総理大臣が行政各部に対し指揮監督権を行使するためには、閣議にかけて決定した方針が存在することを要するが、閣議にかけて決定した方針が存在しない場合においても、内閣総理大臣の地位および権限に照らすと、流動的で多様な行政需要に遅滞なく対応するため、内閣総理大臣は、少なくとも、内閣の明示の意思に反しない限り、行政各部に対し、随時、その所掌事務について一定の方向で処理するよう指導、助言等の指示を与える権限を有するものと解するのが相当である。

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