記事一覧
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【重要】最大判平23.3.23:衆議院議員定数不均衡訴訟
事案 平成21年8月30日に行われた衆議院議員選挙について、1人別枠方式※を採用している選挙区割規定の下において、1票の較差が最大2.30対1に及んでいることが投票価値の平等に反するとして、選挙無効の訴えが提起された。 ※1人別枠方式:衆議院小選挙区300... -
【重要】最大判昭60.7.17:衆議院議員定数不均衡訴訟
事案 昭和58年12月18日に行われた衆議院議員選挙について、1票の較差が最大4.40対1に及んでいることが投票価値の平等に反するとして、選挙無効の訴えを提起した。 結論 違憲だが選挙は有効 判旨 制定または改正の当時合憲であった議員定数配分規定の下にお... -
【重要】最大判昭51.4.14:衆議院議員定数不均衡訴訟
事案 昭和47年12月10日に行われた衆議院議員選挙について、千葉県第1区の選挙人らが、1票の較差が最大4.99対1に及んでいることが投票価値の平等に反するとして、選挙無効の訴えを提起した。 結論 違憲だが選挙は有効 判旨 ①投票価値の平等 sんきょ県の平... -
【重要】最大決平25.9.4:非嫡出子の相続分
事案 非嫡出子の法定相続分を嫡出子の2分の1とする(旧)民法900条4号ただし書前段は、憲法14条1項に違反しないかが争われた。 結論 違憲。 判旨 ①嫡出子と非嫡出子の法定相続分を区別することの合理性 法律婚という制度自体は我が国に定着しているとして... -
【重要】最大判平20.6.4:婚外子国籍訴訟
事案 日本国民である父と外国人である母の間に生まれた非嫡出子について、父母の婚姻により嫡出子たる身分を取得した者に限り日本国籍の取得を認めることは、憲法14条1項に違反しないかが争われた。 結論 違憲。 判旨 ①国籍取得の際の取扱いの区別が憲法14... -
【重要】最大判昭48.4.4:尊属殺重罰規定違憲判決
事案 刑法200条(平成7年の刑法改正により削除)が普通殺人に比べて尊属殺に対して重罰を科していたことが、憲法14条1項に違反しないかが争われた。 尊属殺:血縁者のうち自分より世代が上の者(父母・祖父母など)に対する殺人罪 結論 違憲。 判旨 ①立法... -
【重要】最大判平27.12.16:女性の再婚禁止期間
事案 女性について6カ月の再婚禁止期間を設けていた当時の民法733条1項の規定が憲法14条1項に違反しないかが争われた。 ※この判例を受けて平成28年の民法改正により、再婚禁止期間が6カ月から100日に短縮されたが、その後の令和4年の改正により、再婚禁止... -
【重要】最判平12.2.29:エホバの証人輸血拒否事件
事案 エホバの証人の信者が自己の意思に反して輸血をされたため、輸血をした医師に対して、自己決定権の侵害を理由に損害賠償を求めて争った。 結論 損害賠償請求は認められる。 判旨 患者が、輸血を受けることは自己の宗教上の信念に反するとして、輸血を... -
【重要】最判平20.3.6:住基ネット訴訟
事案 行政機関が住民基本台帳ネットワークシステム(住基ネット)により個人情報を収集・管理・利用することは、憲法13条の保障するプライバシー権その他の人格権を違法に侵害するものではないかが争われた。※住基ネット訴訟の最高裁判所判決は、自己に関... -
【重要】最判平15.9.12:早稲田大学講演会参加者名簿提出事件
事案 早稲田大学が、外国国家主席の講演会を開催するのに先立ち、参加者の学生番号・氏名・住所・電話番号を記入した名簿の写しを警察に提出したため、参加者がプライバシー侵害を理由に損害賠償請求訴訟を提起した。 結論 損害賠償請求は認められる。 判... -
最判平7.12.15:指紋押捺拒否事件
事案 外国人等朗報により外国人登録原票などへの指紋押捺を義務付けられたことが、憲法13条に違反しないかが争われた。※この制度は、平成11年の外国人登録法改正により廃止され、平成24年には外国人登録法自体も廃止されている。 結論 合憲。 判旨 ①指紋と... -
【重要】最判平6.2.8:ノンフィクション「逆転」事件
事案 ノンフィクション小説「逆転」で実名を掲載され前科を公表された者が、その作者に対して、プライバシー侵害を理由に損害賠償を求めて争った。 結論 損害賠償請求は認められる。 判旨 ①実名掲載の可否 ある者の前科等にかかわる事実は、刑事事件・刑事...