憲法判例– tag –
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【重要判例】最大判昭52.7.13:津地鎮祭事件
事案 三重県津市が、市体育館の建設に当たり、神式の地鎮祭を挙行し、それに公金を支出したことが、憲法20条、89条に違反しないかが争われた。 結論 合憲 判旨 ①政教分離原則の法的性質 政教分離規定は、いわゆる制度的保障1の規定であって、信教の自由そ... -
【重要判例】最大判平22.1.20:空知太神社訴訟(そらちぶとじんじゃ)
事案 市が町内会に対してその所有する土地を神社施設の敷地として無償で使用させていたため、市の行為は憲法の定める政教分離原則に違反するのではないかが争われた。 結論 違憲 判旨 市が、町内会に対し、市有地を無償で神社施設の敷地としての利用に供し... -
【重要判例】裁決平8.1.30:オウム真理教解散命令事件
事案 宗教法人法81条にいう「法令に違反して、著しく公共の福祉を害すると明らかに認められる行為」および「宗教団体の目的を著しく逸脱した行為」を行ったとして、宗教法人オウム真理教の解散命令が請求されたため、この解散命令が憲法20条1項に違反する... -
【重要判例】最判平23.5.30:国歌起立斉唱行為の拒否
事案 都立高等学校の教諭が、卒業式において国旗に向かって起立し国歌を斉唱することを命ずる旨の校長の職務命令に従わなかったところ、これが職務命令違反に当たることを理由に、定年退職後の非常勤職員の採用選考において不合格とされた。そこで、このよ... -
【重要判例】最判昭63.7.15:麹町中学内申書事件
事案 高校進学希望の生徒が、その内申書に政治活動を行った旨の記載があったことなどが理由で、受験したすべての入試に不合格となったとして、内申書の記載が憲法19条に違反すると争った。 結論 合憲 判旨 内申書の記載は、生徒の思想・信条そのものを記載... -
【重要判例】最大判昭31.7.4:謝罪広告強制事件
事案 衆議院議員総選挙に際して他の候補者の名誉を毀損した候補者が、裁判所から謝罪広告を新聞紙上に掲載することを命ずる判決を受けた。そこで、その候補者が、謝罪を強制することは思想・良心の自由の保障に反するとして争った。 結論 合憲 判旨 民法72... -
【重要判例】最判昭59.5.17:地方議会と議員定数不均衡
事案 昭和56年7月5日に行われた東京都議会議員選挙について、1票の較差が最大7.45対1に及んでいることが投票価値の平等に反するとして、選挙無効の訴えが提起された。 結論 違法だが選挙は有効 判旨 公職選挙法の規定は、憲法の投票価値の平等の要請を受... -
【重要判例】最大判平24.10.17:参議院議員定数不均衡訴訟
事案 平成22年7月11日に実施された参議院議員通常選挙について、1票の較差が最大5.00対1に及んでいることが投票価値の平等に反するとして、選挙無効の訴えが提起された。 結論 合憲(違憲状態ではある) 判旨 参議院は衆議院とともに国権の最高機関として... -
【重要判例】最大判平23.3.23:衆議院議員定数不均衡訴訟
事案 平成21年8月30日に行われた衆議院議員選挙について、1人別枠方式※を採用している選挙区割規定の下において、1票の較差が最大2.30対1に及んでいることが投票価値の平等に反するとして、選挙無効の訴えが提起された。 ※1人別枠方式:衆議院小選挙区300... -
【重要判例】最大判昭60.7.17:衆議院議員定数不均衡訴訟
事案 昭和58年12月18日に行われた衆議院議員選挙について、1票の較差が最大4.40対1に及んでいることが投票価値の平等に反するとして、選挙無効の訴えを提起した。 結論 違憲だが選挙は有効 判旨 制定または改正の当時合憲であった議員定数配分規定の下にお... -
【重要判例】最大判昭51.4.14:衆議院議員定数不均衡訴訟
事案 昭和47年12月10日に行われた衆議院議員選挙について、千葉県第1区の選挙人らが、1票の較差が最大4.99対1に及んでいることが投票価値の平等に反するとして、選挙無効の訴えを提起した。 結論 違憲だが選挙は有効 判旨 ①投票価値の平等 sんきょ県の平... -
【重要判例】最大決平25.9.4:非嫡出子の相続分
事案 非嫡出子の法定相続分を嫡出子の2分の1とする(旧)民法900条4号ただし書前段は、憲法14条1項に違反しないかが争われた。 結論 違憲。 判旨 ①嫡出子と非嫡出子の法定相続分を区別することの合理性 法律婚という制度自体は我が国に定着しているとして...