記事一覧
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【重要判例】最判昭50.2.25:安全配慮義務違反による損害賠償請求権
事案 自衛隊員が駐屯地の武器車両整備工場で車両を整備していたところ、同僚の自衛隊職員が運転する自動車に轢かれて即死したため、その親が国に対して損害賠償を請求する訴訟を提起した。 結論 損害賠償請求は認められる。 判旨 ①安全配慮義務の内容 安全... -
【判例】最判平18.10.24
課税庁が課税上の取扱いを変更した場合において、それを通達の発出などにより納税者に周知する措置をとらなかったという事情は、過少申告加算税が課されない場合の要件として国税通則法に規定されている「正当な理由があると認められる」場合についての判... -
【判例】最判平19.12.13
公務員として採用された者が有罪判決を受け、その時点で失職していたはずのところ、有罪判決の事実を秘匿して相当長期にわたり勤務し給与を受けていた場合、国が当該公務員の失職を主張したとしても、審議誠実の原則に反しまたは権利の濫用に当たるとはい... -
【判例】最判平3.3.8
町長が緊急の事態に対処するためにやむを得ずヨット係留用の鉄杭を撤去したことは、法律の根拠がない違法なものであるが、民法720条の法意に照らし、撤去に要した費用を支出したことについては、違法とはいえない。 👉行政法1:行政法の一般原則(法律によ... -
【判例】最判昭33.3.28:通達による課税処分
課税処分がたまたま通達をきっかけとして行われたものであってもの、通達の内容が法の正しい解釈に合致するものである場合には、当該課税処分は適法である。 👉憲法13:財政(租税法律主義) あわせて読みたい -
【判例】最判平17.4.14:遮へい措置について
証人尋問の際に、傍聴人と証人との間で遮へい措置が採られても、審理が公開されていることに変わりはないから、裁判の公開に関する憲法の規定には違反しない、 👉憲法12:裁判所(違憲審査権) あわせて読みたい -
【判例】最大判昭25.2.1:下級裁判所にも違憲審査権は認められる?
下級裁判所も最高裁判所と同様に司法権を行使できることから、下級裁判所にも違憲審査権が認められる。 👉憲法12:裁判所(違憲審査権) あわせて読みたい -
【判例】最大判昭23.11.17:「良心に従い」とは?
「良心に従い」とは、裁判官が有形無形の外部の圧力や誘惑に屈しないで自己の内心の良識と道徳観に従うという意味である。 👉憲法12:裁判所(裁判官の職権の独立) あわせて読みたい -
【判例】最大判昭31.5.30:家庭裁判所は特別裁判所にあたるか?
家庭裁判所は、家庭事件や少年事件の審判などを行うために特に設けられた裁判機関であるが、一般的に司法権を行う通常裁判所の系列に属する下級裁判所として裁判所法により設置されたものであり、特別裁判所には当たらない。 👉憲法12:司法権の帰属 あわせ... -
【判例】最大判昭35.10.19
地方議会の議員に対する除名処分も、司法審査の対象となる。 👉憲法12:裁判所(司法権の限界) あわせて読みたい -
【判例】最決平3.3.29
憲法は、拘留または拘禁された後に「無罪の裁判」を受けたときは法律の定めるところにより国にその保証を求めることができると規定している(40条)が、少年事件における不処分決定は、「無罪の裁判」に当たらない。 👉憲法9:参政権(刑事補償請求権) あわ... -
【判例】最大判昭24.3.23
裁判を受ける権利は、訴訟法で定める管轄権を有する具体的裁判所において裁判を受ける権利を保障したものではない。 👉憲法9:参政権(裁判を受ける権利) あわせて読みたい