記事一覧
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【判例】大判昭12.8.10:民法94条の「善意」とは
94条にいう「善意」とは、過失の有無を問わない。 👉民法2-2:「意思表示」と意思表示の欠陥(虚偽表示) あわせて読みたい -
【判例】最判昭56.4.28:財団法人の設立関係者全員の虚偽の意思表示
財団法人(一般財団法人)の設立に際して、設立関係者全員の通謀に基づいて、出捐者が出捐の意思がないにもかかわらず一定の財産の出捐を仮装して虚偽の意思表示を行った場合、法人設立のための当該行為は相手方のない単独行為であるが、民法94条の類推適... -
【判例】最判平18.7.14:住民に準ずる地位にある者
一定の地方税を負担しているような「住民に準ずる地位にある者」には、住民と同様に、不当な差別的取り扱いの禁止を定めた244条3項の規律が及ぶ。 👉行政法28-6:「公の施設」とは?(住民の利用権と差別的取り扱いの禁止) あわせて読みたい -
【判例】最判平10.12.18:住民訴訟の原告適格
監査委員が適法な住民監査請求を不適法であると却下した場合、当該請求をした住民は、適法な住民監査請求を経たものとして、直ちに住民訴訟を提起することができる。 👉行政法28-5:住民訴訟とは?(原告適格) あわせて読みたい -
【判例】最判平24.4.20:不当利得返還請求権の権利放棄
住民訴訟の対象とされた普通地方公共団体の不当利得返還請求権が裁判で確定しても、議会は、当該請求権に関する権利放棄をすることができる。 👉行政法28-5:住民訴訟とは?(住民訴訟の類型) あわせて読みたい -
【判例】最判昭62.5.19:地方自治法上の違法な契約
地方公共団体が、地方自治法上、随意契約によることができない場合であるにもかかわらず、随意契約を行ったとしても、かかる違法な契約は、私法上、当然に無効となるものではない。 👉行政法27:地方公共団体の財務(契約) あわせて読みたい -
【判例】最判平25.3.21:法律の規定に反する条例の定め
地方税法の法定普通税の規定に反する内容の定めを条例に設けることによって当該規定の内容を実質的に変更することは、それが法定外普通税に関する条例であっても、地方税法の規定の趣旨・目的に反し、その効果を阻害する内容のものとして許されない。 👉行... -
【判例】最判昭53.12.21:条例による河川法以上に強力な定め
普通地方公共団体が条例をもって普通河川の管理に関する定めをする場合、河川法が適用河川等について定めるところ以上に強力な河川管理の定めをすることは、同法に違反し許されない。 👉行政法26:地方公共団体の条例と規則(法令と条例の関係) あわせて読... -
【判例】最大判昭33.10.15:条例による地域の差別
憲法が各地方公共団体の条例制定権を認める以上、地域によって差別を生ずることは当然に予期されるから、地方公共団体が売春の取締について各別の条例を制定する結果、その取扱いに差別を生ずることがあっても、平等原則に違反しない。 👉行政法26:地方公... -
【判例】最判昭63.1.21:土地収用法の「通常受ける損失」とは
土地収用法にいう「通常受ける損失」とは、収用に基づき被収容者が当然に受けるであろうと考えられる経済的・財産的な損失をいうと解するのが相当であって、経済的でない特殊な価額についてまで補償の対象とする趣旨ではない 👉行政法22:損失補償(補償の... -
【判例】最判昭47.5.30:消防活動による損害
火災の際の消防活動により損害を受けた者が、その損失の補償を請求しうるためには、当該処分等が、火災が発生しようとし、もくしは発生し、または延焼のおそれがある消防対象物およびこれらの物のある土地以外の消防対象物および立地に対しなされたもので... -
【判例】最判昭50.11.28:費用負担者の損害賠償責任
公の営造物の設置費用の負担者には、当該営造物の設置費用につき法律上負担義務を負う者のほか、この者と同等またはこれに近い設置費用を負担し、実質的にはこの者と当該営造物による事業を共同して執行していると認められる者であって、当該営造物の瑕疵...