基礎法学3:法の解釈

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法の解釈とは?

法の解釈とは、帆の内容を明らかにするということで、法の適用に当たっては、法の解釈という行程が必要になる。

法の解釈において、法的安定性の要請(人・事物・状況等の際をあまり考慮せず、画一的な解決をせよとの要請)と具体的妥当性の要請(差異に応じたきめ細かい扱いをせよとの要請)を調和させなければならない。1

法の解釈の種類

文理解釈

文理解釈とは、法規の文字・文章の意味を通常の言葉の意味や文法に従って解釈すること。

論理解釈

論理解釈とは、法規の文字・文章の意味を論理的に解釈することで、以下の5種類がある。

意味具体例
拡大解釈文字・文章の意味を常識的意味よりも広げて解釈すること刑法38条3項本文の「法律を知らなかったとしても、そのことによって、罪を犯す意思がなかったとすることはできない」との規定の「法律」には、法律のほかに政令・省令・条例・規則なども含むという解釈
縮小解釈文字・文章の意味を限定して狭く解釈すること民法754条本文の「婚姻中」というのは、形式的に婚姻が継続しているというだけではなく、実質的にもそれが継続しているということをいうとする解釈
類推解釈ある事項を直接に規定した法規がない場合に、それと類似した事項にを規定した法規を間接的に適用すること債務不履行による損害賠償について賠償すべき損害の範囲を定めた民法416条の規定は、不法行為による損害賠償についても適用されるという解釈
反対解釈ある事項を直接に規定した法規がない場合、他の事項について規定した法規と反対の結論を導き出すこと民法96条3項に「詐欺による意思表示の取消しは、善意でかつ過失がない第三者に対抗することができない」とあることから、強迫による意思表示の取消しであれば、善意無過失の第三者にも対抗できるとする解釈
勿論解釈文字・文章の意味から当然考えられる事項を導き出すこと公園の入口に「自転車の乗り入れ禁止」という看板を見て「自転車」とは「自転車に乗った人」のことであるとする解釈
  1. 参考:行政法においては一般的に法的安定性の要請が強調され、民法は一般的に具体的妥当性の要請が強調される ↩︎
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