🎯この記事はこんな人におすすめ
- 行政書士試験で会社法の基本を押さえたい方
- 株式会社のしくみ(株式・有限責任)をわかりやすく理解したい方
- 「株主の責任範囲」や「株式の意味」で混乱している方
目次
株式会社の特質とは?
株式会社は、多くの人から資金を集めて大きな事業を行うことができる会社形態です。
そのために工夫されているのが、「株式」と「間接有限責任」という2つの仕組みです。
株式とは?〜出資のしくみを小口化〜
株式会社では、出資者の立場を「株式」という単位に細かく分けています。
このように出資を細分化することで、少額の資金しかない人でも出資がしやすくなります。
✔ 株式のポイント
- 株式とは「株式会社の出資者としての地位(=株主)」を割合的に表したもの
- 小口出資が可能になるため、多くの人から広く資金を集められる
- 株主の「個性」が重視されず、法律関係がシンプルに
つまり、株式会社は「誰が株主か」よりも「どれだけ株式を持っているか」が重要であり、それが法律関係を簡素化するポイントです。
間接有限責任とは?〜株主の責任に上限あり〜
株式会社では、株主の責任は 「出資した金額まで(株式の引受価額)」 に限られています(104条)。
これを 「間接有限責任」 と呼びます。
つまり、株主は、出資額以上に責任を負わされることがなく、会社債権者に対して直接債務を弁済する責任を負うことはありません。
✔ 間接有限責任のポイント
- 株主は、引き受けた株式の金額(出資額)までしか責任を負わない
- 会社が借金をしても、株主は債権者に直接お金を払う必要はない
- 安心して出資できるため、出資者が集まりやすい
つまり、万が一、会社が倒産しても株主個人の財産までは失われない仕組みです。これが、多くの人が株式会社に出資しやすい理由の一つです。
--- config: theme: neutral --- flowchart LR 会社債権者 -->|〇直接債権| 会社 会社債権者 -->|×直接無限責任 無し| 株主 株主 -->|出資_関節有限責任| 会社
まとめ:株式会社の特質は「出資しやすく」「安心して投資できる」しくみ
株式会社は、以下のような仕組みによって、大規模な事業展開を可能にしています。
特質 | 内容 |
---|---|
株式 | 出資を細分化して少額出資が可能に。個人の属性に関係なく出資できる。 |
間接有限責任 | 出資額までしか責任を負わず、会社の借金は個人に及ばない。 |
行政書士試験では、これらの特質が「会社法」の基礎知識として問われるため、しっかり押さえておきましょう。