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民法30-2:特別の寄与
特別の寄与 療養看護等をまったく行わない相続人が遺産の分配を受け、療養看護等に努めた相続人でない被相続人の親族が遺産の分配を受けられないのは不公平であるといえる。 そこで、被相続人に対して無償で療養看護その他の労務の提供をしたことにより被... -
民法30-1:配偶者居住権
配偶者居住権 配偶者居住権とは? 配偶者が死亡した場合、生存配偶者は、居住建物(高額なことが多い)を相続すると預貯金を相続できず生活資金に困り、預貯金を相続すると居住建物を相続できず引っ越しを余儀なくされるという事態に陥っていた。 そこで、... -
民法29-2:遺留分
遺留分とは? 遺留分とは、法定相続人(兄弟姉妹以外)に最低限保証された遺産取得分。言い換えれば、「最低でもこの割合だけは遺産を取得できる」と主張できる受取分を指す。 遺留分の範囲 兄弟姉妹以外の相続人は、遺留分として、遺留分を算定するための... -
民法29-1:遺言
遺言能力 遺言者は、遺言をする時においてその能力を有しなければならない(963条)。 もっとも、遺言に行為能力の規定の適用はない(962条)。したがって、遺言能力は、財産法上の行為能力とは異なる。これは、遺言が遺言者の死後に効力を生ずるものであ... -
民法28:相続の承認・放棄
熟慮期間 相続人は、自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内に、相続について、単純もしくは限定の承認または放棄をしなければならない(915条1項本文)。この期間のことを熟慮期間という。1 承認・放棄の種類 単純承認 単純承認とは... -
民法27-2:遺産分割
遺産分割とは? 遺産分割とは、共同相続財産たる遺産を相続分に応じて分割し、各相続人の個人財産とすること。1 遺産分割の方法 遺産分割手続は以下の順序により行われる。 ①指定分割 被相続人は、遺言で、遺産の分割の方法を定め、もしくはこれを定めるこ... -
民法27-1:相続の効力
相続の効力とは? 相続の一般的効力 相続人は、相続開始の時から、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継する(896条本文)。ただし、被相続人の一身に専属したものは、この限りではない(896条但書)。1 被相続人の一身に専属したものといえるかど... -
民法26-2:相続資格の喪失
相続資格の喪失 相続欠格 以下に掲げる者は、相続人となることができない(891条) 故意に被相続人または相続について先順位もしくは同順位にある者を死亡するに至らせ、または至らせようとしたために、刑に処せられた者 被相続人が殺害されたことを知って... -
民法26-1:相続人の種類・順位
相続人の種類・順位 血族相続人 血族相続人は、被相続人の①子(887条1項)、②直系尊属1(889条1項1号)③兄弟姉妹(けいていしまい)(889条1項2号)の順で相続となる。 配偶者 配偶者は、常に血族相続人と同順位で相続人となる(890条)。この趣旨は、夫婦... -
民法24-5:扶養
扶養 扶養とは? 扶養とは、自力で生活を維持できない人に対して、一定の親族関係にある者が経済的な援助を行うことをいいます。 扶養義務者 直系血族および兄弟姉妹は、法律上当然に互いに扶養をする義務を負います(877条1項)。また、家庭裁判所は、特... -
民法24-4:後見
後見 後見の開始原因 後見は、①未成年者に対して親権を行う者がいないとき、または親権を行う者が管理権を有しないとき、②後見開始の審判があったときに開始される(838条)。そして、①の場合を未成年後見、②の場合を成年後見という。 後見人の選任 未成年... -
民法24-3:親権
親権とは? 親権とは、親が子を監護し教育するとともに、子の財産を管理する職分のことです。未成年の子は、父母の親権に服し(818条1項)、養子である場合は養親の親権に服します(818条2項)。 親権の行使者 親権は、父母の婚姻中であれば、父母が共同で...