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消費貸借契約とは?
事例
--- config: theme: neutral --- sequenceDiagram autonumber actor A actor B A ->> B:目的物(100万円) B ->> B:消費 B ->> A:種類・品質・数量の同じものを返還
AはBに対して、1年後に返してもらう約束で100万円を貸すこととし、Bに100万円を渡した。
消費貸借契約とは、当事者の一方(借主)が、種類・品質・数量の同じ物をもって返還することを約束し、相手方(貸主)から金銭その他の物を受け取ることによって成立する契約のことをいいます(587条)。
消費貸借契約が成立するためには、契約当事者の合意に加えて、目的物の引渡しが必要とされています。このような契約を「要物契約」といいます。
ただし、書面による消費貸借契約については、契約当事者の合意だけで成立します(587条の2第1項)。このような契約を「諾成契約」といいます。
消費貸借契約の目的物は、主に金銭ですが、金銭以外の物(例:ガソリンや米など)を目的とすることも可能です。1
返還時期
- 返還時期が定められている場合
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当事者が返還時期を定めた場合、借主はその時期に返還しなければなりません。
- 返還時期が定められていない場合
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当事者が返還時期を定めていない場合、貸主は相当の期間を定めて返還を催告することができます(591条1項)。その催告から相当の期間が経過すると、借主は履行遅滞に陥ります。
一方で、借主は返還時期の定めの有無にかかわらず、いつでも返還することができます(591条2項)。
- 参考:金銭を目的とする消費貸借契約を、特に金銭消費貸借契約という。 ↩︎